ひとり優越感に浸る

大人気の黄瀬涼太に密着取材!などというタイトルが目立つ雑誌をコンビニで購入して、涼太の部屋にお邪魔した。涼太は仕事のためいなかったので、仕方なく鞄から先ほど買った雑誌を取り出してパラパラと眺めてる状態にいたる。いつもの涼太とは違い別の顔の涼太。犬みたいな顔じゃなく、色っぽさをもつ顔は確かに自分を少しでもドキドキさせるが、あまり興味は沸かない。なんというか、ウソっぱちな表情など好きではないからだ。そして静かな部屋で一人ふ、と鼻で笑った。

「赤司っち!」

それと同時に涼太の部屋のドアが勢いよく開いた。ドアの方に目を向ければ、キラキラと金髪が光る涼太がいた。

「…涼太」
「今日は早く終わったんッスよ!」
声を掛ければ、直ぐ様近づいて来た。そして、ぶんぶんと犬のように尻尾を振っている感じに見える。それが雑誌、モデルの涼太といつもの涼太との違いを見て、少し優越感が沸きつい声に出してふふと笑ってしまった。

「赤司っち?どーしたんッスか」
「いや、嬉しくなってね」
「よくわかんないッスけど、赤司っちが幸せならいいッス!」

満面の笑顔を僕に向ける涼太によって、僕まで笑顔にさせられたのは誰も知らない。

(まあ、モデルの涼太も涼太なんだけどね)
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