語りまくる、相棒

侑士と部活のために着替えていると何の前触れもなく、なあ、がっくん曲がり角ってええと思わへん?と意味不明なこと言われた。侑士、頭でも打ったのかよ。

「侑士意味わかんね」
「なにいうとんねん、曲がり角やで!曲がり角!」
「いや、曲がり角でそんな興奮するのがわけわかんねぇ…」

オレがそうさらりというとなんでやああと言って侑士は落ち込んだ。別にオレは悪くねぇ!勝手に興奮して落ち込んだ侑士がわりぃんだからな、くそくそ!…とか思いつつも大事なパートナーだから一応理由を聞いてみる。仕方ないからな。

「ゆーし」
「なんや、岳人。今俺傷心中やねん、…ほっといてや」

っ、めんどくさ。侑士ってこんなめんどくさかったか?オレが知らなかっただけ?

「なんで曲がり角がいいんだよ」
「っ!岳人!」
「いいからいってみそ?」

理由を聞くとさっきまでしょげていたのが嘘のように、ぱあああと輝いた顔になる侑士はスルーして、答えを急かす。早くこの話題終わらせないと部活始まるし…。

「あれや、遅刻しそうな女子が食パン食わえながら走ってくるやろ。そこで曲がり角で反対側から走ってくる男子とぶつかるんや、そして二人の恋が始まっていくんねんで!やっぱええと思うやろ?俺もがっくんが相手ならやりたいわ。憧れるやんか、あんな展開。ああ、がっくんが勿論女子やから安心し、俺がかっこよく運命の相手やったるし。せや、がっくん、あんな」

…オレのパートナーがやばいやつだったってことはよく解ったから、跡部に言ってパートナー変えてもらう。まじ侑士きめぇ。

人気急上昇中のBL小説
BL小説 BLove
- ナノ -