我等のキャプテン!

きゃー、赤司くん可愛い!体育館いっぱいにそんな声が響いた。練習していたオレ達の手はその声によって止まり、なんだ?あの声と疑問に満ちた顔つきになった。たぶん、あの声は桃っちの声だと思うんッスけど。それに、女子とか桃っち以外いないしね。

「ねえねえ、みんな見て!」

そうこう思っているうちに、原因の桃っちがやってきた。それは別によかったんッスけど、問題は…桃っちに手を引かれて連れてこられた赤司っちらしき人が問題だった。

「…赤司くんですよね」
「当たり前だろ、こんなちっさくて赤色の髪っていったら赤司しかいないだろ」
「元気がないようにみえるのだが」
「赤ちんー」
「赤司っち俯いてどうしたんッスか」

思い思いに自分が思ったことを口にした。すると、青峰っちに向かって鋭い鋏がビュンという効果音と「黙れアホ峰」という声と共に飛んでいった。その光景にやっぱり赤司っちッスね!なんて思っているのもつかの間、鋏を投げるために顔を上げた赤司っちに皆体が固まった。

「え、なんでリボン?」
「可愛いでしょ、きーちゃん!」

俺等の愛するキャプテンに、黒色リボンが付けられていた。なぜ、と疑問に駆られ言葉を発するも桃っちは俺の言葉を見事にスルーして可愛いでしょ発言だ。いや、可愛いッスけど。

「なんで、またこのようなことに?」
「んー、言ってもいいの?赤司くん」

黒子っちが再び桃っちに問いただした。俺の言葉はスルーだったのに、黒子っちのは聞くんッスね。
悩んだ表情を見せる桃っちは、青峰っちを痛め付けている赤司くんに声をかけた。そしたら、赤司っちは目線をこちらに向けてから俯き…構わないよ、と言った。そんな赤司っちに思わず可愛いッス、赤司っちいいい!!と叫んだら、黒子っちに煩いですよ、黄瀬くんと言われて蹴られた。そしてついに、疑問が説き明かせられるため桃っちの言葉を待つと、

「えっとね、赤司くん自分はいつも怖い表情だから少しでも優しいように見せたいって言ってきて…だから私がリボンを付けてみました!」

語尾にえっへん!と言うぐらいな迫力でそう言った。それを聞いた瞬間、俺の足は赤司っちがいる方向に向いて駆け出した。そして、赤司っちに向かって抱き着いた。けど、それは俺だけじゃなくて黒子っち、青峰っち、紫原っちも抱き着いて、緑間っちは近いところで待機してたけど。にしても、そんなことしなくても赤司っちが本当に優しいのは皆知ってるッスからね!けど、リボン姿の赤司っちは可愛いかったので写真を撮っていた緑間っちに貰うことにするッス!

(皆の待受がリボン姿の赤司っちになった)
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