What kind of love do you have for me?

愛ってなに?

そう僕が口にした言葉に、横にいた白竜はきょとんとしている。別に愛についてなにか特別な思いを持ち合わせてる訳ではない、単なる暇つぶし。だって、今暇なんだもん。

「愛だよ、あ・い!」

聞こえていなかったらあれなので、再び"愛"と繰り返し言った。すると、きょとんとしていた顔が嘘のように悩み顔に変化した。白竜って、コロコロ表情が変わって隣にいて楽しいなとか思う。どうでもいいけどね、こんなこと。

「あ、い」

白竜が、二つに途切って言う。愛ってやっぱり、言いにくいことなのかな?いつもなら、白竜は僕の疑問にすぐに答えてくれるのに。

「そうだな、愛…は両親から貰ういいものか?」
「両親か、」
「いや、俺の例えが悪かったな。うむ、両親とはいわずに親戚や友達、恋人からも愛はもらえる」

白竜は僕の両親か、と言う言葉に直ぐさま反応し言葉を補った。ふふ、僕のことを配慮してくれたんだね。ほんと、君は優しいよ。僕に両親がいないからって、気なんか遣わなくてもいいのに。

「ね、白竜」
「ん?」
「でも、友達から愛って貰えるものなの?愛って、好き以上のものなのにさ。単なる友達っていうレッテルだけなのに愛っておかしくない?」

僕は、思ったことを口にした。だって友達からの愛って、考えたら可笑しいじゃないか。

「友愛や親愛があるだろ?ほかにも、尊敬される人は敬愛とか。親は、盲愛・溺愛とかか」
「ふーん、そうなんだ」

ちょっと唖然とした、白竜がそんなにも愛について知っていたなんて思いもしなかったし。でも、勉強になったというか、えっとなんだろ上手く言葉に出来ないや。ま、いっか。あ!いいこと思いついちゃった。

「ね、白竜」
「まだ愛についてあるのか?」
「白竜は僕に対してなんの愛がある?」

語尾ににっこりと付くように白竜に言ったら、あの白い肌で光る顔をいきなり真っ赤に染め上げてそのまま下げてしまった。だけど、小さく「…深愛」と答えたのを僕はきちんと耳にインプットした。

ふふ、僕も深愛だよ白竜!
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