頬っぺたに挨拶のキス

外国って凄いんだな、ぽつりと赤司が漏らした。はぁ?意味わかんねぇ、外国がすげえ?そりゃ当たり前だろ。

「なに言ってんだ、お前」
「なにがだい、大輝」
「外国がすげえって普通じゃね?」
「ああ、そうだな異文化が凄いってこと」

い、ぶんか?胃文化?…異文化?とことん、わかんね。異文化が何だよ?ああ、もうめんどくせえ。ハッキリいえよ!俺がうじうじとか嫌いなの赤司、お前が良くわかってんだろ!?そう、イライラしていたのがわかったのか赤司が大輝、とたしなめる。

「そうカリカリするな」
「わーってんなら、早く言え!」
「挨拶にキスとは凄いな、初めてだったよ」
「は、」

え、なに言ってんだよ。挨拶にキス?挨拶=キス?あ?ちょっ、どういうことだ?ああ?…まて、挨拶にキスったよな、ってことは赤司が外人野郎にキスされたってことか!?

「赤司っ!誰にキスされた!」
「びっくりした、」
「答えろ」
「(怒り気味か?)敦のとこの先輩」

敦、…紫原の先輩ってことは、氷室辰也か?アイツ、日本人だよな。

「ところで、大輝」
「ああ?」
「氷室さんは帰国子女だよ、ほら火神くんと仲よかったって聞いただろ?」

…あ、そういうことか。

「敦がお世話になってるから、会いにいったらされただけだよ」
「気にしてねえんだな」
「べつに、ベロチューじゃないしただの頬っぺたにキスだしな…いい経験になったんじゃないか?」

それを聞いたあとに、そうかよって返したらさっきまで大輝、必死だったのにな、と疑問がられた。当たり前だろ、お前になにかあったらテツがどうなるか。まぁ、黄瀬や緑間や紫原もそうだけどな。あ、そういや。赤司のやつ、挨拶にキスは別に気にしないっつうことはオレがしてもいいってことだろ?

「あ、大輝。言っておくが、挨拶にキスを僕にするとか止めろよ。変態が移るから」

心の中で葛藤していたら、さらりと放たれた言葉。赤司はその言葉を口にした後、さっさと皆が休憩している方にいった。変態なんか、うつんねえよ!!くそ。オレだって、赤司にキスしてえ!

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