想い合うふたりに永遠の幸せを


へ?

などと間抜けな声を出して唖然としてボクの前にいるのは黄瀬くん。なぜ、彼がそんな声を出したかという要因には主にボクのした質問が多く関わるだろう。

「…な、なんッスかその質問」
「ただ気になったので」
「…正直言って、黒子っちがそういうことに興味沸くとは思わなかったッス」
「そうですか」

先程の質問から数分経ってからやっと黄瀬くんが声を発した。正直に言いますと、中々声を出してくれず困っていたので助かりました。

「で、さっきの質問なんッスけど…」
「はい」
「黒子っちに青峰っちのどこが好きかとか言われて今更思ったけど、…全部ッスかね」
「…好きなのがですか?」

先程唖然していたのが嘘のようにさらりと言って退けた黄瀬くんに少し疑問を抱く。別に、その言葉を否定している訳ではないのだが、人間、愛している人の全部が好きとは中々言えないものだとボク自身は考えるからこそこの言葉を投げたのだ。

「うん、青峰っちの全部が好きッス。あの俺様な態度だって、目つきが悪いところだって、口が悪いのも。後は、不器用だけど本当は優しいとことか、あの大きい手や、オレが追いつけない肩。オレのことを呼ぶあの声…もう、青峰っちのすべてが好きッスね…ん、愛しいともいうような」

優しい目をしながら、尚且つ愛しい目をしながら黄瀬くんはボクに話した。黄瀬くんの話しに、ボクは多少なりともどちらかに嫉妬してしまった。どちらかはわからないが。きっと、お互いに想い合ってる二人が望ましかったのだと思う…なぜなら、青峰くんにも同じ質問をして黄瀬くんと同じような回答をもらったからだ。それでも彼等は大切な人達ですから、いつまでもお幸せにとでも言っておくことにします。
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