あ、切っちゃった

ぽたぽたと、自分の指先から垂れる血を眺めながら冷静に思う。うーん、ほっとけば、止まるよね?これから、練習始まるしな。遅れたら、白竜に怒られるし。まあ、怒られてもいいんだけど。白竜、怒っても可愛いだけだし。ふふ。

「シュウ、練習始まるぞ」
「白竜」
「ん?…指見せてみろ」
「え、あ、コレ?」

練習に呼びに来た白竜に先ほど切った指を取られる。じーっと見詰める姿に思わず顔が綻ぶ。

「…だいぶ深いな」
「そうかな?ほっといて大丈夫だよ」
「だが、」

眉を少しばかり下げる白竜。僕のことそんなに心配してくれるなんて嬉しいな。あ、だったら!

「白竜、そんなに言うなら消毒してよ」
「…そうだな、消毒液を持ってくるから待ってろ」

そう言って僕から離れようとする白竜の腕を掴み、いらないよ消毒液なんかと言葉を投げる。すると、どういうことだ?ときょとんとする白竜。可愛いな、まったく。そう思い、切った指を口に突っ込んだ、勿論、白竜の口にだ。

「っが、ん」
「ほら、白竜が消毒してよ」
「んん、ふぁっ…やっめ」
「ちゃんと、舌を指に絡ましてってば」

白竜の口の中で、指を掻き回す。なんか、エロいなと頭の片隅で考えながらも指を動かすことは止めない。いくらか経つと、白竜も観念したのかしっかりと僕の指に舌を絡ましてくる。丁寧に、丁寧に赤い舌が指を舐め上げる。一回、指を口の中から出そうと試みたが、白竜の手ががっしりと僕の手を握りしめていたので諦めることにした。なぜなら、そんな白竜の姿が酷く妖艶であったからだ。練習の後の汗をかいた白竜も充分に妖艶なのだが、今の白竜はそれさえも上回るくらいだ。

「ふふ、白竜僕の指美味しい?」
「ふ、んっ…うま、い」
「ならよかった」

にっこり笑って、空いている片手で白竜の頭を撫でる。それが気持ち良かったのか、白竜は唾液をたっぷり僕の指に垂らしてきた。うわ、エロい。

「ん、っはぁ、」

ちゅぱ、ちゅぱと唾液を吸い取ったり、赤い舌で舐めり白竜。そろそろ僕も我慢の限界だよ。覚悟はもう出来てるよね、白竜。そして、まだ熱心に指をしゃぶる白竜を押し倒して耳元でこう吐いた。

いただきます
(っシュ、ウ)
(まだこれからだよ)




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二万打ありがとう
無事、企画終わりました!
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