春って寂しくなるんです、

と隣にいた矢吹が言った。突然なんだ?とは思ったが、へー、なんで?と聞いた。

「…ほら、別れとかあるからじゃないですか?僕自身わからないんですよ」
「別れ、…新学年とかになるから?」
「そうかもしれません」

俺の言葉に余り興味を示さず、矢吹は頷きながら言った。かわいい、などと思い頭を撫でた。すると、びくっと矢吹の肩が異常に跳ね上がる。

「…なに、するんですか」
「いや、かわいいなって」
「っ、そういうことを自然に言わないでください」
「ほら素直だからさ、オレ」
「まったく、」

小さく呟いた矢吹が、オレの肩にもたれかかってきた。…あれ、何時もはこんなことしないのにな。どきどき、柄にもなく心拍数が上がる。ああ、どうしようかと考えていたので、

「…まあ、桔梗が側にいますから、いいですけど」

と矢吹が聞こえないぐらい小さく吐いたことに気づかなかった。

あなたの側にいるから
あったかい

(…なんかいった?矢吹)
(いえ、なにも?)




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一万打Thank you!
ちょっと、春は個人的に寂しいなと思いつい書いてしまいました。
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