…南沢さんはオレのこと怨んでないんですか。
剣城と一緒に話をしていたら、前触りもなく言われた。唐突だな、こいつと思いながらもさあ？と返した。
｢なんで｣
｢なに？お前、俺に怨んでもらいたいの？｣
｢…違いますけど、｣
｢ならいいじゃねえか、もう俺はそのことは水に流してんだからよ｣
手を広げ呆れた様な態度をとったのがきにくわなかったのか、剣城は眉間に皴を思いっきり寄せ、俺を見てきた。
｢なら！なんで、雷門に帰って来ねぇんだよ！｣
先程まで使われていた敬語が無くなり、怒鳴ってくる剣城。雷門に帰るねぇ、無理に決まってんだろ。お前にはわかってんだろ？俺が帰らない訳。
｢気が向いたらな｣
｢…帰って来ない癖によ｣
｢わかってんだ｣
｢あんたのこと見てたからな｣
そう言って、顔を下げる剣城の言葉に少しだけ胸がキュンとしたのは俺だけが知っている。ああ、お前と同じチームで同じフィールドに立ちたいな。叶うことはないけど。
帰って来る、いや来ない
（帰りたい気持ちが無いと言ったら嘘になる）
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普段敬語だけど、感情が高まって敬語が無くなるとうまい。京南いいかもしれない。