「妹子!」

太子が襖を壊れるぐらい豪快に開けて入ってきた。ちなみに、ここは僕の仕事部屋だ。ちなみに、言うけど僕は仕事中だ。これまたちなみに言うけど、仕事がどっさり山のようにある。そんなときにこのバカは何の用だ。しょうもないことだったら、よしぶん殴る。

「なんですか、太子」
「受けとるでおまっ!」
「はい?」

疑問に思ったが、太子から差し出された手のひらに乗っているものを見た。…おにぎり。

「いやー、ちょうどお腹空いてたんです、ありがとうございます…ってなるか!このバカ太子!」

ムカついたから、おにぎりを床に叩きつけてやった。

「バカって言った?ねぇ、今バカって言った!?」
「はあ、忙しいときに来ないでくださいよ」
「えー、この私が妹子のために汗水垂らして作ってきてやったのに」
「口を尖らしても可愛くありませんよ、逆にキモいです太子。それより邪魔するなら出ていってください」

そう言うと、妹子と真剣な目で見られ呼ばれた。不覚にもドキッとかしたのは僕だけしかしらない。

「な、なんですか」
「今日は、ホワイトデーだ」
「…そうですか」
「あれ、君なに?知らないのホワイトデー」
「知ってますよ!それより、出ていってください!邪魔です!」

期待した自分に嫌気がした。そして、うざい太子を追い出す。なにか、ちょっと待ちんしゃいとか言ってたけどしらない。こっちは、仕事中だ。ん?ふと先ほど投げつけたおにぎりを見ると、なにか紙みたいなものが見えた。

「なんだこれ?」

紙を拾い上げて、開いて読む。

…ああ、あのバカ太子!

おにぎりの中のラブレター?
(好きだぞ妹子、そう書いてあった)
(ホワイトデー関係ありませんよ太子)




‐‐‐‐‐‐
ホワイトデー関係ないよね!
ごめんなさい!
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