真っ赤、真っ青

俺と、風介は正反対だと思う。イメージカラーといえば、俺は赤であいつは青だ。まあ、エイリアのときもプロミネンスは赤でダイヤモンドダストは青だった。
だが、正反対な俺等だからこそいいのかもしれない。同類だったらきっとダメに違いない。正反対なコンビネーションは、最高だしな。
喧嘩は、はっきりいって他のやつらに比べると多いが、俺はそれは単に仲を深めるものだと思ってる。風介は、知らねぇけど。

「晴矢」
「あ?」

風介が俺に近づいて来た。珍しいな。いつもは、冬以外近づかないでくれ、とか言われるのによ。

「なんだ、これは」
「は?何って、アイスだろ」
「私はソーダがいいんだ!コーラではない!!」
「はあ?買ってきてやっただけ有難いと思えよ!」

いきなり、何を言い出すかと思えば、ソーダがいいだと?ふざけてんのか、こいつ。

「この暑苦しいパッケージ見ると苛々するんだよ」
「知るか!青がそんなにいいか!俺は、赤がいいんだ!」
「君の意見など求めていないよ」
「るせぇ!」

ああいえば、こうだ。ああ、めんどくさいな。

「とにかく、ソーダを買ってこい」
「誰が行くか」
「はあ、全く君は使えないね」
「はあ!?んだと、」

言い返してやろうと思ったら、玄関からただいま、とヒロトの声がした。

「あれ、何してるの?」
「ヒロトか、このチューリップが使えなくて困っていたんだ」
「誰がっ!」
「まあまあ、晴矢。で、どうしたんだい?」
「私はソーダが好きなんだ」
「ソーダ?俺、買ってきたけど」

ヒロトはさらりと言った。すると、途端に風介の目が輝きだした。

「ヒロト!」
「はいはい、あげるから」
「やっぱり、晴矢とは大違いだね」

風介はヒロトから、ソーダのアイスを受けとると上機嫌になり、自分の部屋に入っていった。しかも一言余計だっつの。

「ああ、ごめんね晴矢」
「るせぇ」

全く詫びた顔で言わないヒロトに俺は苛々するだけだった。別に、悔しいとか思ってないからな!





人気急上昇中のBL小説
BL小説 BLove
- ナノ -