冒険を始めよう

「ユキぃーーーっ!!僕、ここ行ったことない!行きたい!」

夏休みを目前に控えたとある休日、いつもの4人で釣りをしたあと昼食を取るためにヘミングウェイに訪れたとき、旅行雑誌を見ていたハルがいきなり叫んだ。

「……東京ディ○ニーリゾート?」

その記事は、知らない人はいないくらい有名な夢のリゾート地を特集した記事だった。

「へえ、ハル、ディ○ニー行ったことなかったんだ。ユキとアキラは?」
「俺も行ったこと無い…東京は遠かったから行く機会なくて」
「俺もだ。日本に来てから江ノ島をほとんど出てないからな」
「じゃあ夏休み4人で行くか」
「えっ」
「イェーーーーっイ!!夏樹、ナイスアイデア!」

ハルのちょっとした発言からこんなあっさり小旅行が決定して少し驚く反面、この4人で初めて憧れのテーマパークに行けるということに胸が高鳴った。
一緒に遊びに行けるような友達もいなかったし、テーマパークとかみたいに疲れちゃう場所にはばあちゃんを連れて行けないし。

「ランドとシーがあるけど、どっちがいい?ランドはファンシーな感じが強くて、シーは文字通り海や水がモチーフになってる感じ」
「僕、水だーいすき!」
「シー気になるなあー」
「そういや、シーにはアラビアンなエリアもあるんだぜ」

夏樹がアキラを見ながら少し自慢気に言う。

「ほぉ、日本がどれだけ現地に忠実なのか見物だな」
「グァッ」
「なっ、別にワクワクしてるわけじゃない!勝手なことを言うなタピオカ!」

いつもながら、素直じゃないアキラとツッコミを入れるタピオカを見てると和む。
というか、やっぱりタピオカも連れて行く気なんだ…。

「じゃあ、決まりだな!すっげー楽しい場所だから期待してろよ」
「うん!夢の海ーーー!」

雑誌に映っている美麗な海と火山を見ながら、俺は当日のことを考えて更に胸を高鳴らせた。


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120625
めちゃくちゃ具体的ですみません。ディ○ニーデートのCDって、中の人的な意味でつり球にドンピシャですよねということで思い立ちました。続くかもしれないし続かないかもしれない。



 


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