担任に頼まれ、今日転校してきたばかりのアキラ・アガルカール・山田くんに校内を案内してあげることになった私。
大人だからくん付けはおかしいのかな…
それはひとまず、彼に興味津々だった私は絶好の機会を作ってくれた先生に感謝した。
興味津々……いや、もしかしたら一目惚れだったのかもしれない。
彼に声をかけようと席に近づいたとき、彼は膝の上で気持ち良さそうに眠っているアヒルを優しい眼差しで眺めていた。
「あのさ」
声をかけると端正な顔がこちらに向いた。
うわあ、近くで見るとますます美人だなあ…。
大人だからなのか外人さんだからなのか…どっちもかな。
「私、葵っていうんだ。学校のことまだよくわからないだろうから案内させてもらいたいんだけど、今大丈夫かな?えっと……アキラくん?山田さん?」
「アキラでいいよ。わざわざありがとう葵ちゃん」
葵ちゃん!?
フェミニスト的な柔らかい笑顔を向けられてちゃん付けで呼ばれ、心臓がドキッと跳ねる。
地元の男子としか話さないような私が、こんな美形に優しい声で呼ばれたら、ドキドキしない方が無理!
少し顔が赤くなったかもしれないのをごまかしつつ会話を続ける。
「そのアヒルちゃん、ずっと一緒にいるよね。名前は?」
「タピオカ」
「へえ、タピオカちゃんかあ〜、可愛い」
触ってもいい?と尋ねて許可をもらってから頭を撫でてみる。
ふわふわだしサラサラだし、なんだか癒されるなあ。
「アキラくんとタピオカちゃん、凄く仲いいよね。ちょっと羨ましい」
「……そう、かな」
「うん!無二の親友って感じ」
「……」
返事が返ってこなくなった。
彼の顔を見てみたら、どうやら友人関係の話は少し照れくさいようだ。
落ち着かないとでも言いたげな表情が、なんだか可愛い。
これはもしかしたらもう一押しかもしれない。
「あのさ、アキラくん」
「ん?」
「私とも友達になってよ!」
……どうだ!
これでまず、晴れてアキラくんと私は友達に……
「葵ちゃん、俺は簡単に落ちたりしないからね」
柔和な微笑みとは裏腹にショッキングな言葉が返ってきた。
「なっ………えっ、」
バレてる………!!
呆然と立ち尽くす私に彼は「じゃあ、行こうか」と言って飄々とした態度を見せた。
ますます燃えるじゃないの!
あきらめるのはまだ早い。
これからも私のアプローチは続きそうだ。
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120627
意味がわからないですね。そろそろオチを考えてから書くのを学ぶべきですね。本編でアキラがえり香のことちゃん付けしたのは結構衝撃でした。山田フェミニスト疑惑。