どうして恋をすると
胸がキュンとするのでしょう
―――リアルシンデレラ
「はい、じゃあうちのクラスはシンデレラで決定ー反対意見のある奴は裏方」
只今文化祭の出し物を話し合い中
相変わらず我が親友の独裁っぷりは凄まじいです
学級委員長をしているかえは頼もしくもあり怖くもある
ほら、皆引いてるよ、なんて言えるわけないない
「出演者は立候補やと決まらんしくじにするでー」
その一言にザワザワとしていた教室がシーンとなった
おおう、なにこの空気
どうやら出席番号順に引いていくらしいく、やったあ裏方、だとかえええ俺男なのに魔女とか聞こえてくる中自分の番がやってきた
「お、空やん。シンデレラ引けや」
「嫌なこと言わないでよ…」
もう、とぷんぷんしながら自分の席に戻る
「(さて私の役割は…)!!」
え?冗談デショいやいやないようん気のせい!
シンデレラなんて書いてあるはずないってもう、眼鏡度か合わなくなったのかな
コンタクト怖くて付けられないとか言ってる場合じゃな「お、うちビンゴ!空やっぱシンデレラやん(笑)王子だれー?」
「俺やでー!」
「(ええええええ)」
「やっぱ白石か。意外性ないわー、まあええ、早速明日から練習な」
(かえ怖いまじ怖い)
(空本番はコンタクトやないとダメやで)
(無理無理!怖い)
(あ?)
(あれ視界が滲んできたよ)
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