「あ、にゃんこちゃん」
「あ、先輩。どうしたんですかこんなところに」
「ちょっと戦争にね。にゃんこちゃんこそ平介はどしたの」
「偶然ですね!私もなんですよー。平介たちは外で待機です」
「ほぉん。ま、今日は敵同士だから容赦はせん」
「あはは、お手柔らかに頼みますよー」
「あと三分で開店するので列を乱さずお並びくださーい!」
「忠告よにゃんこちゃん。あのパーマのキツいやつに近付いちゃだめ」
「承知です。先輩、手袋どうぞ。爪が伸びていている人が多くて危ないです」
「ありがとう」
「開店でーす!おはしもですよー!押さない走らない喋らなごぶぅっ」
「あーあ逃げ遅れたねあの店員」
「ですねー。さて、私たちも行きますか!」
「…で、こうなったと」
「…うん」
「俺らの腕のことも考えて欲しかったなー」
「…ゴメンナサイ」
「よくにゃんこ外まで持って来れたね」
「ていうか何で先輩の分まで…」
「何か言ったかい鈴木少年」
「いえ何も」
「いやーしかし軍手役立ったよありがとうにゃんこちゃん」
「ふふ、いいえー。私もパーマの人に近寄らなくてよかったです。あの人の技はヤバかった」
「でしょー。もう早いのなんのって」
「今度は一緒に行きましょうね!」
「…次はにゃんこちゃんと離れたとこで戦う」
「?すいませんもう一回言ってください」
「いや何でもー。まあ今日はよき日だった」
「ですね!」
「「「(また荷物持ちさせられそう)」」」
以降先輩はにゃんこのことを"戦場(バーゲン)の雌豹"とこっそり呼ぶのだった
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