「あつい、」


「ほんと、暑いねぇ」


「…暑いなら離れてよ」


「えー」


「もう…触らないでっ」


「なんか今日とっても冷たいんですけど」


「…機嫌悪いの」


「へぇ、なんで?」


「だって平介が」


「俺が」


「……ふぇ、」


「えええ!どうしたのにゃんこ!」


「へ、すけが!こ、告白、」


「あ、」


「と、取られ、平介、どっか行っちゃうかと、」


「いやいやいや、」


「い、行っちゃ、やだ」


「(きゅんっ)…どこにも行かないから、泣かないでくださいよ」


「だ、だいたい!平介はっ」


「は、はい」


「いっつもフラフラして、気紛れで、何に対しても無頓着だからっ」


「にゃんこ、」


「ふ、不安、なん、ひょわっ!へ、すけ?」


ぎゅう、


「にゃんこ、不安だったの?」


「…ちょう」


「ちょうですか。…そうだよなぁ。俺、そういうの疎いから、不安にさせてたんだよなぁ」


「平介のバカ、」


「…俺が悪かった」


「ん、」


「ちゃんと、にゃんこが好きだから」


「…ん」


「にゃんこにしかドキドキしないし、こんな暑い中くっついていようとも思わないよ」


「うん」


「あと、ムラムラもね」


「最低。…、平介」


「ん?」


「…大好き」


「…うん」


「とりあえず、許すから。クーラーつけよう?暑い」


「…はいはい」



仰せのままに、お姫様


09


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