ifねこまねが逆ハになって困る。

どうしてこうなったのか。
どうしてわたしは及川さんの腿の上に乗せられて抱き締められてるんだろう。

「眞桜ちゃんは渡さないもんねー」
「返してもらえますか」
「お前のじゃねぇけどな。俺らのモンだ」
「やーだね。こんだけ可愛い子はイケメンが似合うもんねー!及川さんマジイケメンだし」
「くっ……!お、おい夜久!俺とこいつどっちの方がイケ……」
「そっちだな。だけど眞桜は返してもらえよ!黒尾!」

誰の手かわからない程に揉みくちゃにされてる。実のところ誰が私を掴んでるかわかんない。
ちょっと誰かよくわからないけど腕掴むのやめていただけませんかね。折れるわ!

「眞桜は俺が一番だよな!?」
「なんですかクロ先輩。気持ち悪い」
「言われてるじゃないですか」
「赤葦くんマトモ!」
「マトモな事言う前に眞桜助けろ赤葦!あ、やっぱり俺がやる!」
「やれるもんならやってみなよ!トサカくん!」
「及川さんは抱っこするのやめてもらえませんかね」
「飛雄怖がられてるくせに!」
「いい。影山。奪ってこい」
「っす!!」

おいコラ。烏野のキャプテン、影山くんを送り出すなよ。やめてよ、まじ。影山くんも目が怖い。それなら及川さんの方がマシだ。まじ怖え。

「お、お前ら程々になー?眞桜ちゃんあんまり引っ張られると痛いからな!」

天使がいた。
不遇なわたしの前に天使が現れた。

「菅原さん大好き!」
「!敵はそっちか!」
「なんなのおおお!?」

菅原さんがわたしの一言で攻撃されるなんて!

「なんだこれ……」

わたしは叫びたくなった。
どうしてこうなった、と。
研磨は疲れたようにゲーム画面を見つめ、集団からそっと目をそらしたし。
とりあえず誰か助けてください。
「#幼馴染」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -