▼ 宮城に来ちゃった☆ねこまねちゃん!

家庭の事情で昨日の東京から宮城にすっ飛んで来たお母さんとわたしだけど、わたしだけ先に帰ることになった。
どうしても部活に出たい。
この前堅治と話してから、なぜかその気持ちが大きくなったのだ。それをお母さんに力説すると、折れてくれた。
そしてそこそこ早朝に、制服を着てわたしは駅に向かった。
という時に走る茶髪を見つけてしまったのだ。なんてツイてない。

「げ、及川さん」
「眞桜ちゃん?何でいるの?俺に会いに来てくれたの?」
「すいませーん。それはないんで」

いえーいと両手でピースを作りニッコリ笑顔を向ける及川さんに自然と顔が歪む。
わたしはまだ忘れてないぞ。おこなんだぞ。
ということはお構いなしに、にこにこ笑顔で誘ってくる。
ウザい。この上なくウザい。

「青城来ない?及川さんのサーブまた見せちゃうよ?」
「今日その為に宮城に来たわけじゃ無いんですって。及川さんウザい」

……でもなんだろう、この違和感。
この前と違う。

「なんでラインブロックするの!?連絡取れないじゃん!!」
「オイクソ川!……家狸?」
「あ、岩ちゃんさん。おはようございます」
「……お前、大丈夫か?こいつに近付いても」
「あ。ヤバイですね。頑張ってうがいします」
「俺ばい菌!?」

岩ちゃんさんがいらっしゃったので、わたしは彼の後ろに隠れさせていただく。
また変なことされたんじゃ研磨に怒られちゃうし。

「あ。そういえばそれ制服?可愛いね〜」
「……家狸」
「へい」
岩ちゃんさんとの連携で、及川さんの頬を平手打ちさせてもらった。
そしてわたしはすぐ岩ちゃんさんの後ろに隠れる。
岩ちゃんさんは両手を広げてわたしを庇ってくれた。
なんて男前なんだろう。

「痛あああ!!なんで俺はダメなの!?」
「うるせえクソ川」

確かに早朝からあの音量はねぇよ。


アンケリク:岩ちゃんと及川を罵る
岩ちゃんを盾にして及川に攻撃


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