▼ 同種だね!日向くん!
「おおぅびっビショ、ビショウジョ……!」
影山から逃げ出した眞桜は次は白にぶつかって転んだ。 ぶつかられた日向はそれがさっき見た音駒のマネージャーだと気付いて顔を茹で上がらせた。 眞桜は眞桜で日向の特徴的な橙の髪に見覚えがあった。
「ごめんなさい!……あ、烏野の……」 「おっ、おれ!日向!ヒナタショウヨウ!一年です!」 「ひなちゃん?翔ちゃん?どっちがいい?」 「フヒッ!?」 「嫌?嫌なら日向くん?」 「いっ、嫌じゃ、ない!!」 「まじか!じゃあひなちゃん!」 「はっ!ハイ!」
ピッと背筋を伸ばして大声で返事をする日向に眞桜は機嫌を良くし、笑顔で話し始めた。 それに釣られたのか日向もいつもの調子で単語や擬音を駆使して話し始めた。
「ウチ、強いよ〜」 「おれ達も強い!」 「ひなちゃんポジションどこ?」 「ミドルブロッカー!」 「すご!!まじか!」 「この身長だからすぐバカにされるんだよなぁ〜」 「確かにちっちゃいよね!でもそれでそんだけ自信持って言えるってことはひなちゃん、凄い!」 「す、すごい?おれすごい!?」 「超スゴイ!」 「イヤ、天才だなんてそんな……っ」 「そこまで言ってない!」 「上げて落とされた!……あ、でもおれんとこのセッター、天才って言われてるぞ」 「ふぉ!?天才!?まじかスゲえな。……でもうちの研磨もやるぞ〜!スゴイよ!」 「やっぱりスゴイんだな!研磨!」 「研磨しってるの!?」 「昨日会った!」 「運命だね!……てか天才セッターってどれ?」 「あれ!」 「!?」
日向が指差した先には影山がいて、眞桜は盛大に体を震わせた。 咄嗟に身構え、日向の後ろに隠れようとするも、影山がこっちを見ていない事に安心し、息を吐いた。
「君のとこのセッター、怖いね……目ぇ合わせたくない感じ……」 「だよな!普段からガーッて感じなんだよ!!」 「やっぱり!見た目からギッて感じだもん!」 「でもトスはホントすげえ」 「ふぉお……それは楽しみ」
にやりと笑い合う日向と眞桜はすっかり打ち解けていたのである。
アンケリク:日向と本能で意気投合→仲良くなる →
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