丹波→椿



「丹さん、何してんすか?」
「んー?待ってたの」
「え、誰を?」
「つばき」
「はい?」
「椿を待ってたの」
「え、なっ、何か用でもありましたか?」
「んー?ないよ」
「へ、」
「椿を一目見てから帰ろうと思って」
「はい?」
「ね」
「はい、?」
「ふ、何でもないよ」
「何なんすか、丹さん」
「椿は俺の天使だから」
「?お、俺は天使じゃないです」
「ふはは」



「あれ、」
「お疲れさーん」
「今日はどうしたんです?」
「椿くん」
「まっ、た、俺を待ってたんすか?」
「はは」
「何で俺を待ってるんですか」
「だからあ、椿を見てから帰りたいなあって」
「用がないのに?」
「用がないのに」
「?きょ、今日は自主トレするんで、」
「ふうん?はーっ、えらいねえ」
「そ、んなこと」
「じゃあ俺も残ろっかな」
「え」
「ん?」
「やっ、あの」
「なに?」
「丹さんは自主トレしなくても充分うまいっすから、」
「ええ?」
「その、夜も暗いですし」
「まあ夜は暗いわなあ」
「ええと、あの、だから」
「あ」

( そういう ことか )

「わあーったよ、俺は帰るから」
「えっ、丹さん」
「練習頑張れよ」
「は、はいっ、お疲れ様です」
「おう、お疲れ」



( きっと毎日だろうな )

このグラウンドで椿は監督と、



丹波片思い



 


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