石神と丹波



「ひな祭りかー…」
「なにそのため息」
「丹さぁーん」
「何だよ」
「ひな祭りって女の子の日だろ?」
「うん、まあ、そうだな」
「うちって有里ちゃんしかいないじゃん」
「え、女の、子?」
「え、そこ疑問もった?」
「なに、てゆうか男にゃ関係ねえだろ」
「そーだけどさー、行事っていいじゃんしたいじゃん」
「じゃあ女装すれば」
「誰が」
「誰って、おま「断る」
「じゃあ誰か女装させろや」
「ええー…誰がいんのよ、こんなもっさい中で」
「うーん…」
「誰か華のある奴いねーかなあ」
「少なくとも男っぽくない奴……あ」
「あ?」
「椿」
「椿?」
「椿でいんじゃね」
「確かに花の名前だけどさあ…」
「イケるっしょ女装」
「待って今脳内変換してみる」
「……」
「……」
「どうよ?」
「イケた」
「イケたか」
「椿でいんじゃね」
「うし、じゃあやるか」



「てことで頼むわ椿」
「い、いやいやいや、何でそうなるんスか無理っス!」
「頼むよ椿ぃー、俺のためにも」
「何でガミさんのためなんスか!」
「絶対女装似合うからお前」
「俺が保証する」
「う、嬉しくないっス…!」
「前は逃げられたからさあ」
「次こそは逃がさんよ」
「え」
「有里ちゃーん!椿にメイクして!」
「俺らが見張っとくから!」
「ちょっ、ま、」
「オーケー!任せて!」
「だ、誰か助けてくださーい!」



第二女装戦争勃発




 


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