持田と椿



ブー ブー
「?着信……誰だろ?」
ピッ
「はい、もしもし」
『もしもーし』
「……へ?」
『椿くん?だよね?俺、持田』
「も、持田、さん?え?」
『ふは、超キョドってね?椿くん』
「え、っと…何で番号…」
『あれ?前にデートしたときに入れたじゃん。まさか忘れてた、とか?』
「、あ…!(忘れてた…)」
『うわ、ヒデー!記念すべき一回目っつーのに』
「す、すいませんっ…」
『ま、いーや。これで覚えただろうし。次からはちゃんと登録しといてね』
「は、はい!」
『で、椿くん今どこ?』
「今ですか?……、グラウンドに」
『え?ETUって夜も練習あんの?』
「あ、ち、違いますっ。俺が自主的にやってるだけで…」
『うわー、マジ?えらいんですけど』
「はあ…」
『つーか椿くんさ、携帯使い慣れてないだろ。コール出るの遅すぎ』
「あ、ごめんなさい、」
『俺3回コール出なかったら切る人だから。椿くんは今回初めてだったから待ってたけど』
「あ、ありがとうございます」
『ぶはっ!謝ったりお礼言ったり、面白いね椿くんは』
「う、は、はい…」
『ねえ、まだ外にいんの?』
「そうですね…、でもそろそろ」
『俺さ、今近くまで来たんだけど』
「え!?」
『どこにいるか分からない?』
「え、えと……、?分かりません…」
『暗いからかな。俺には椿くん超見えるけど』
「どこにいるんですか、持田さん」
『んー、今グラウンド入ったよ』
「……?」
『ここってライトとかないの?何で?』
「あ…、経費削減のため、らしいっス」
『ふうん。…まだ気づかない?』
「えっと…」
『ホラ、もう見えるよ』
「え、」

「『椿くん』」
「!!(ビクーッ)」
「あははは!超驚いてんの!うっけるー!」
「も、持田、さんっ…!」
「どうも、椿くん」
「何で後ろから…」
「え?そんなの、驚かしたかったからに決まってんじゃん」
「えええ…っ」
「つーか、他のチームに長居とか出来ないからさあ」
「は、はい…、?あの、俺に用ですか…?」
「うーん、うん。そう、椿くんに用事があるんだ」
「何ですか?」
「次のオフの日いつ?」
「え…、ま、まだ分かりません…けど」
「そっ。なら、そこ空けといて」
「え?」
「デートしよう。二回目の」
「ええ!?」
「日付分かったらメールしてくれればいいから。あ、そういやメールも初めてになるじゃん」
「えええ…っ!」
「じゃ、まあ、そういうことで」
「あ、あの、持田さんっ!」
「待ってるよ、椿くん」
「う、うわあああ…!!」



持田が恐怖



 


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