モス

薄手のハリスツイードから剥がれ落ちる鱗粉も恨めしく
星の光は身体を飾っても決して自身を待ったりはしない
電灯光は惑わせて蜘蛛に捕まる身をひやりと照らすだけ
一縷の残酷な夢は暗がりを麻糸程の六本で歩き回るのだ


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