揺れる城

時間を火にくべて、溜め息を生む玉淀の贅沢が与えられ、手を捧げると引き換えに束の間の優越を。

想像を水に沈めて創りだしたふたつのひとつは、純白の種の内で、脳を差し出すと代わりに心臓を暖めた。

揺れる城に近いところ、此処でその揺れに気がつく事はなく、揺れる城に遠いところ、其処でその揺れに目をやる者はなくて。


城の下に、黒、
黒、に及ぼす、
魚のひと跳ね、が、
その広い水面に、
生み出し、た、
カオス、だ。



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