何事かと、人形に躊躇なく近づいてお腹の中を漁る二人に私とギャリーは目を疑う。

どうしてそこまでして触れるのかわからない、もしかしたら二人からは違うものに見えてるのかもしれない。

そう思いながら眺めていたら、人形のお腹から鍵が出てきたのを教えてくれて何もないとわかって部屋を出てさっきのドアのところに行こうと言い出したので、行こうと思ったら私は何かに引き寄せられるように絵の前に立った。

こんなにも気味が悪い絵なのに引き寄せられてしまうなんておかしい。

色とりどりで、鳥肌が立ってもおかしくない絵、何より、見られてる感が否めない。

なのに、惹かれるのはなぜだろうか、どうしてこんなに…話しかけてくるような感覚になるんだろうか。



「名前…?名前ってば…!名前!?」



いきなり肩をつかまれたかと思いきや揺すられてやっと我に返って周りを見回すと、そこにはギャリーと私しかいなかった。

他の二人はというとギャリーの話によればある絵の前で突然石でできた茎らしきものが現れて分かれるように別行動になってしまったらしい、呼んではみたみたいだが、声が聞こえずにいて仕方なくこちらに戻ってきたらしく、なかなか反応しない私に声をかけてのがついさっきということらしい。



「とりあえずここを調べようと思うけれど…。」



『相変わらず気味が悪いわ…。』と嫌な顔しながらも、本棚を調べたりする。何もないと思っていたら一つの本棚が動かせることに気づいて、動かしてみたら人一人通れる通路みたいな穴があいていた。

そこに入って行くとしばらく薄暗い場所が続いたあとどこかに出られた、と思ったらそこには開かないドアといくつかの紐がぶら下がっていた。

ドアの前にはなにかのメッセージが書かれていたが無視して紐を見てみる。



「…何かしら、引っ張れってことなの?」


「…。」



私は試しに一番左を引っ張ってみたら手が出てきて私を攻撃してきた。

もちろんバラは散ってしまう。



「…名前、あんたここに来て何回散らせれば気が済むのよ…。」


「………。」



『アタシがやるわ。』と言って真ん中の紐を引っ張った、すると電気が消えてしまった。



「え、ちょ、ちょっと…!真っ暗になっちゃったわよ…!?」



慌てるギャリーに私はただ呆然と暗くなった部屋を見つめ、明かりがつかないか待っていたけれどなかなかつかなくてギャリーを探そうと思うが真っ暗なためわからない。

暫くしてギャリーは同じ紐を引っ張って明かりをつけて、安心していた。


私はその隣の右側を引っ張ってみるがなんにもならない。

暫くしたら、上から何か落ちてくるのを見ていたらギャリーは気づかなかったらしく落ちてきたものにビックリして固まっているのを無視して落ちてきたものをじっと見たあと、穴のあいた地面にはめ込んでみたらピッタリはまって、ドアが開いた。

そんな私を見てギャリーが『さすが名前ね…』と関心していた。

そんなことないと言って、ギャリーと共にドアの向こう側へ行ってみた。


ドアを通りながら、私はイヴとメアリーのことを考えた。

どうしてギャリーの言葉を無視して進んだんだろうか、もしかしたら通れなかったのかもしれない。

とりあえず、先に進んでみて二人に会えることを祈った。










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