『不気味な絵ね…』と、ギャリーは小さく呟きながら絵を睨むように見ていると、なんだか変な気分になった。

そしたら、暫くして部屋が真っ暗になったと思い回りを見回して確認してみるが何もない。

するとギャリーが確認するかのように私とイヴに声をかけた。

私はギャリーがいると思う場所に手を伸ばして服を掴めば分かったのか『名前ね!大丈夫?』と包み込むように抱きしめられた。


いきなりのことに驚いてギャリーの顔を押し返すようにやれば『ちょっと!離れたらマズイでしょ!』と更に抱きしめられる力が強くなり離れられなくなる。



「っぎゃり…!」


「…名前?ギャリー?そこにいるの?」



暫くして私の背中に抱き着くようにイヴが寄ってきた。

私は今両側から挟まれている状況で、どうすればいいか分からずに固まってしまっていたら、ギャリーが思い出したかのようにライターをポケットから取り出し『これがあったわ。』とライターの火をつけた。

すると、周りが明るくなったかと思ったら壁や床にクレヨンで書かれたような文字が沢山あった。



「…………え?」


「…」


「……。」



私とイヴは黙ったまま、書かれた文字を眺めているが、ギャリーは心底嫌そうに早く部屋から出たいと言っていたので、私達は部屋を出た。

すると、さっきとは違いよくある事務的文字で館内のことが書かれていた。

気分が悪くなる中で、私達は進みこの場を後にする。


すると、足跡らしきものが見えてきて、私達は不気味に思いながらも足跡の後を辿るとドアがあった。

私達は深呼吸をしてドアを開けると小さな女の子とイヴがぶつかり、お互い倒れてその場に尻餅をついたと思ったら、相手は驚いてたちあがり、私達から逃げようとした時何故か私をジッと見詰めてきた。



「……何?」


「あ…」



そこでハッとして逃げようとした時、ギャリーが呼び止めた。

美術館にいた人かと聞いたらその子は少し驚いた顔をして私達を見る。

ギャリーは『やっぱり…!』と言って、一緒に行かないかと提案した。

そして、四人で進む事にした私達はお互いに名前を教え合った。



「アタシはギャリー、でこの子が…」


「イヴ。」


「……名前。」



すると、やっぱりその子は私だけを異様に見てくるが、私は気にする事なく見詰め返していたら『……メアリー』と小さく名前を教えてくれた。












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