「…どういうことかしら、かくれんぼ?」



首をかしげるギャリーに私はカーテンのかかっているものを片っ端から開こうと進もうとしたらすぐに気づいて私の腕を引っ張って引き止め、『また勝手に行動するんだから…』と飽きられながら言われてしまったので黙ってギャリーを見つめた。

そんなわたしの視線に気にしないかのように私が開こうと思ったカーテンを無視して先を進んで行く。

まずは一番端から開いていくらしいのだが、なんだかそれだと時間がかかってしまう気がして私は下から開かないかどうか聞いてみたら、なぜかどうしてか聞かれてしまった。

そんなのは私にもわからないことなので、なんとなくと答えておいた。



「…なんとなくって、逆に下から開いて行ったら余計に時間がかかったらどうするのよ?」


「その時は、私を怒ればいいと思う…。」



なんとなく、下からじゃないといけない気がしてきて無理にでもギャリーの手を掴んで下の列に向い、奥から開いていく。

するといきなり周りが静かになってしまったため、私は少し驚いて固まった。

ギャリーは『こっちの方がもっと怖いじゃない…!』と小さく呟いたつもりだろうが、声は多少響くように私にもはっきり聞こえた。

自分にも分かったらしく口をつぐんで、次に行くように私に促し隣のカーテンを開く。

するとそこには棒人間がいて、ギャリーも私もすぐに見つかった事に拍子抜けしていたらそばにメッセージが現れたから読んでみたら、『みつかった、けいひん、あげる。』と書かれていて暫くしたらなにかが落ちる音が上から聞こえてきた。

行ってみたら魚の頭部分が落ちていたので、合わせてみたらピッタリはまった。

ふと絵画を見ると魚の頭部分が無くなっていて、ここから落ちたんだろうと思う反面どうやって出てきたんだろうと不思議に思って、絵に触ってみるがなんともなかった。



「さ、名前。行くわよ。」



魚の形になったそれを持ってギャリーと共に部屋を後にしようと、ふと私は後ろを振り返る。

何も無いと分かっているのに自分でも何で振り返ったのか分からなくて私は首を傾げて考えたが、何もならないと思ってやめた。

先に行こうとしたギャリーの手を掴んで自分の無意識な行動に怖くなったのを和らげようと努力した。

ここに来てから私はなんだか変だ、おかしい。

けど、原因が分からないからどうしようも出来ないから、もっと怖い。










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