「さて、あんたの頭痛も治ったことだし探索に行きましょうか!」
立ち上がって私に手を差し伸べながらそう言った。
暫くその手を見つめたあと掴んでまた手を繋ぎながら部屋を見る。
最初は右側の『無個性』や何かの首なんだろうか、そんなのが沢山あり、見て回っていたら何かの視線を感じて後ろを振り向くが何もなくまた見て回る。
時折点滅する部屋を不気味に思いながら見ていたら、何かが這うような音が聞こえてきた。
ギャリーはというとダンボールを見て何かないか確かめていて気づいていない様子だったので、私は引きつけるように移動した。
流石にギャリーも気づいたようでどうしたのか私の方を振り向いて私の後ろからついてくる真っ白い銅像らしきのを見て目を瞬きしたかと思えば『名前…ちょっ…!』と私の行動に驚いていた。
「私が引き付けるから、ギャリーは調べてて…。」
「またあんたはそうやって…!」
『あんたって本当に馬鹿なんだから…!』と言いながら調べるのをお終いにして私のもとに来て思い切り銅像らしきものを蹴飛ばした。
もちろんそれを見て驚かないわけがない。
「…ギャリー…?」
目を瞬きさせながらギャリーを見たらバラが少し散っていたのがみえてすぐさまギャリーの手からバラを取り上げて近くにあった花瓶にバラを突っ込んだ。
するとすぐに元気になって一息を付いたらギャリーが花瓶を見て驚いた顔をしながら『アタシのバラよりあんたのバラが優先するべきなのに、本当名前は馬鹿だわ…』と小さく何か呟きながら言っていたが聞こえなくてギャリーを見つめた。
「…?」
「…まあいいわ、怪我はないわね。…はあ。」
ギャリーがどうして私をそんなに心配するのか気になって仕方ないが、聞くのも気が引けるしで銅像が倒れたのを見て何かがあるのに気づいた私は銅像の頭を調べたら、そこには魚の尻尾があったので、ギャリーに見せたら『何に使うのかしら…?』首をかしげながら言うから、私はじっと魚の尻尾を見つめる。
尻尾があるということはきっと頭もあるんじゃないかと考えた私はギャリーにその考えを言ったら、反対側にあるかもしれないということで、部屋を後にして反対側に向かった。
そこはカーテンで隠されているようで、開いて見て行くみたいな感じだった。
カーテンを開こうとしたらそばの壁に文字が現れたので、読んでみたら『かくれんぼ、する?』と書かれていた。
私とギャリーは首をかしげて読み上げたらすぐさま描かれていた棒人間が消えて部屋が一瞬にして雰囲気が変わった。
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