小説 | ナノ


数学の実技でお願いします。

『ねぇ、これはー?』
「んーと・・・どれ?」
『ここの!』
「これ?X=1」
『・・・なんで答え言うかなぁ・・・解き方教えてよ・・・。』
ただいまギャリー先生による補習授業中です。
「アタシに解説しろっていうの?」
『当然でしょ。』
「無理。なんでアタシがユトに勉強なんて教えなきゃなんないのよ・・・。」
『だってギャリー、一応大学生でしょ?家庭教師のバイトしてるとでも思ってさ。』
「大学は大学でも、美大よ?絵を教えるならまだしも・・・なんで数学?」
ギャリーのその不機嫌な顔が見たかったのよ!とか言うわけもなく、
『だって一番苦手なんだもん。じゃあこれは?』
「X=4」
『いやだからなんで答え言うの?』
「なんでアタシが数学なんか・・・。」
大きなため息をつくギャリー。幸せ逃げるよ?
でも・・・そんな顔してもかっこいいのね、惚れてもいいかい!?
「・・・あの・・・そんなに見られても困るんだけど・・・。」
『ギャリーがカッコいいのが悪いんだよ。・・・あっ』
失言。途端にニヤニヤしだすギャリー。
「ふーん?ユト、アンタアタシに惚れてるの?」
『えっあっ、えっと、それは・・・』
「ねぇ、どうなのよ。」
妖しい笑顔を私に向ける。肘を付いて手を顔に添え、そのまま首をかしげるその仕草がまた色っぽい。
色気パねぇよ。
『も、もう勘弁してください、べんきょ』
「言ったらやめてあげるけど?」
ああ、確信犯なんですね。
『う・・・うぅ、ええかっこいいですねギャリーさん!』
「答えになってないわよ?」
『うぐっ・・・うあーっ!!もういいですええ好きですよ私はギャリーさんに惚れてます大好きです!これで満足ですかっ!?』
もう終わった。主に私の恋らしきものが。何が悲しくて本人に告白を強要されなきゃいけないんですか・・・?
なんという儚い恋。玉砕。
「そうね、合格。ってことで。」
そう言ってギャリーは立ち上がり、机をはさんで正座で座っている私の方に・・・あれ?
・・・なんつー顔してんだアンタ。すっごい、なんというか・・・エロい!
『艶っぽいというか、やっぱエロいな。18禁並みのエロい表情。・・・な、なんでそんな顔して近づいてくるんですかっ!?』
「ユトが遠ざかるから近づいてるだけだけど?」
『え、いや、だって危険な香りがものっそいするんだもの!エロいし!なに!?何なのっ!?』
「あら、アタシはユトに保健の実技でも教えてあげようとしてるだけよ?」
『NO!必要ない!やっぱり18禁じゃねぇか!ナニ教えようとしてんだアンタ!こ・・・この変態が!!』
「数学は教えてあげないけど、絵とコッチなら教えてあ・げ・る♪」
『聞いてる!?ねぇ聞いてるギャリーッ!?』
壁まで必死こいて逃げた。が、まあ壁まで追い詰められて押し倒された。
『つ・・・つか、一応訊いておくけど、保健の実技て何教える気だい・・・』
「ここまでされて分からない?でも、そうね、赤ちゃんが生まれるまでの流れの、教科書に載ってない所かしら。」
『い、嫌です。やめっ・・・ん・・・んーっ!?///』
頭が真っ白に。ええっと、今こいつ私に何しやがった?え?
『あ、あれ?今ギャリー私にキ・・・あれ?ちょ、ギャリー今私に』
「うるさい。黙んないともっかいするわよ?」
『・・・・・・。』
「それじゃ、いただきま」
『えっ!?嫌ちょっぎゃああぁあっっっ!!??』

〜 〜 〜
「ねぇ、ユト」
『なんでしょうかこの変態下衆野郎が』
「アンタ本当は数学得意でしょ?」
『華麗にスルーしたな・・・なんで?』
「アタシと一緒にいる口実だったんでしょ?勉強教えてもらうってのも。」
『なっ・・・!///・・・なんで?』
「先に答えて」
『・・・ええそうですよむしろ数学一番得意ですただの口実です!!///そしてなんで?』
「机の引き出しから答案用紙はみ出してた。・・・高校で全教科90点以上とか・・・」
『いやいや、理社は80点台だよ。』
「それでもすごいわよ!数学100点だし!」
『・・・いやギャリーだって対数方程式・対数不等式の問題暗算で解きやがったじゃん!それこそパねぇよ!』
「ああ、最初のがlog2(X+1)=log2(2-X)+1、次のがlog5(X+1)+log5(X-3)=1のね。後で解法でも書いとくわよ。」
『解説できるんじゃん!』
「そうそう、あとアンタのママにキメ顔で頑張って!!・・・って言われてたんだけど・・・」
『チッ・・・母上にはなんでもお見通しってか・・・。そいえばギャリー、私の告白のお返事は?』
「むしろこちらこそ、でいいかしら。よろしく?」
『(またエロい表情しやがって・・・ああでも妖しい!色っぽくて艶っぽいそしてかっこいい!!)』

−fin−

長いですね・・・しかも会話文多し。
変態ていうかえろげなギャリーさんを見たかったんです。
いいよね、イケメン、いやイケオネェ。
ちょっと執筆にも妙に時間がかかってしまって・・・。
遅くなってしまいすみません!狼藉様!
とりあえず性的に書くのが楽しかったです!
素敵なリクエストありがとうございました。
これからよろしくお願いいたしますねー☆
では、失礼しました。
狼藉様のみお持ち帰りOKです。

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