小説 | ナノ


ズレてるけども

『『なあなあギャリー。』
「ん、何?」
『これはさすがの私でもブチギレたっていいはずだよね?』
「え・・・えっと、何が?」
『・・・これだよこれ!!イヴの・・・絵!!』
「あ、ええっとそれは、その」

ねえ、どうしよう。
ギャリーのアトリエで、何故かその、裸・・・体が描かれた絵を見つけてしまった。
しかもその少女は、恐ろしいほどイヴに似ている。
これを見つけてしまった私の気持ちを考えてみて欲しい。・・・分かってもらえた?
『ギャリー、今すぐ・・・ブッ殺す。』
「ちょっ、ユト、落ち着いて!」
『落ち着けるわけないだろ私の大事な大事なイヴがこんなことされてんだから。』
「だ、だって思いついたんだから仕方ないじゃない!」
『だからイヴを穢して許されるとでも?』
「なんとなく構図が浮かんで、でも女の子っていったら」
『これ以上言い訳は許さない。なあどうしてくれる?この絵は燃やす。イヴに土下座してもらう。その後、潰す。』
「何を!?」
『そりゃあ・・・ね?』
「・・・。で、でもイヴに許可はとったのよ?」
『え・・・?ギャリー、それどういうこと?てかイヴの・・・それをみたの?』
「み、見てないわよ!その、ユトで描こうかなとか言ったらイヴが自分に・・・って」
ああ、イヴ。ごめんなさい。私のせいで犠牲に・・・!
『ギャリー・・・私で描こうとしたの?』
「・・・そうよ。」
『なんで?』
「だって・・・その・・・ア、アタシユトのことが・・・その・・・」
『・・・もういい。』
ガッとギャリーに抱きつくような形になる。
「え、ユト、ちょ・・・何なの!?///」
何を期待してるのかわかんないけども、真っ赤なギャリーに私は冷たく告げる。
『うーんと、変態。ちょっと眠っててね。』
そして私は彼にジャーマンスープレックスをかけた。
初めての試みだったけど、うまくいきました。
『・・・いや、だってさ、・・・気持ちは嬉しいんだけどギャリー変態じゃん。なんか毎回パンツの色聞いてきたり胸に目がいってたりロリコン野郎・・・いや、前に自分でロリコンじゃなくてイヴコンだ・・・とか言ってたっけ?・・・変態じゃん。』
意識を飛ばした彼にそのまま続ける。
『でも、なんでだろうね、なんで、そんな変態のギャリーなんか・・・私は・・・』
最後に一言。
『そんなズレてるギャリーだけど。私なんかギャリーのこと好きみたいだわ。』

ええっと、そのあとはギャリーをぶん殴って起こして、もいっかいちゃんと本人に伝えました。
以上、変態でヘタレなギャリーとこんな私が付き合うまでの報告でした。』

長々と顛末を語りきった私に、イヴとメアリーはなんというか、異物を見るような目を向けた。
「・・・ユト、なんでそんな変態を選んじゃったの?」
「そんな奴選ぶくらいなら、あたしを選びなさいよ!」
『うーん、メアリーとかイヴとかは大好きだよ?愛してるよ?でももっと別なんだよ。』
なんというか、私が抑えてないとなんかもう駄目って感じ?
「まぁ・・・頑張りなさいよ?」
「何かあったら、何かなくても言ってね?」
『うん、2人ともありがとう』
ありがとう、まあ、頑張ってみるよ。そして2人に笑顔を向けた。

−fin−

・・・はい、即興です。どれぐらい変態にすればいいのかわからず、だいぶ悩みました。
その上で、最終的にギャリーとのエピソードは全部2人に語っていた、ってなりました。
うーん、こんなギャリーは嫌だな。だってキモいもん。
いや、・・・頑張れば行ける気もする!
流転。様、相互ありがとうございました!
なんか、すごい悩みましたがすごい楽しかったです。
これから宜しくお願いしますね!失礼しました。
流転。様のみお持ち帰りOKです。

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