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「ちょっ!? え? これ強すぎ‥あぁ!」
「おいおい。しっかりしろよ?」
「救助に向かいますね!」
「オリャリャリャー!」
ゲーム開始から数分後、意外な盛り上がりを見せていた。
なぜかゲームの難易度は激高で、それに必死に順応しようと奮闘しているイーギス。しかし、それ以上に不可解な事がある。
「ってか何で皆さんそんな上手いんすか!?」
ムクロもルーシーもアイリーンもこのゲームの難易度に難なくついていっているのだ。
自分も器用な方と自負していたつもりだが、この分だとその考えも少し改めるべきかも知れない。
「イェーイ! ミッション完了です!」
「お疲れ様でした〜」
「チッ。まだまだ殺りたりねぇ」
それからしばらく。ようやくゲーム内のアラガミのような怪物を討伐し終え一息ついた。
「いやぁ面目ないっす」
「ドンマイドンマイ! 次どんなミッションやる〜?」
「や、自分はもう良いっす。後はお三方にお任せして退散します」
正直このまま続けていても、辞め時も分からない。何よりもゲーム中のムクロがとても怖い。
このまま下手なプレイを続けていたらいつか本当に殴られそうだ。
「そっかぁ〜。それじゃあまた今度やろうね!」
「ハイっす! んじゃ失礼しまーす」
シュンと肩を落とすアイリーンに後ろ髪を引かれる想いであったが、イーギスはその場を後にした。
「さて、また暇になっちゃいましたね〜」
どうしようかと考えあぐねていると、目の前を意外な組み合わせが通り過ぎていくのが見えた。
「アルトさんと‥響鬼さん?」
小さな声でつぶやいたつもりであったが、少し先のアルトはどうやら聞こえていたようだ。
振り返ってこちらに向かってくる。その表情は少し疲弊しているように見受けられる。
「や、イーギス。奇遇だね」
疲れをあまり感じさせないように、いつもの爽やかな笑みを浮かべつつ挨拶をしてくるアルト。
「こんちはっすアルトさん! 珍しい組み合わせですね?」
「あはは‥ちょっとね」
そう言って苦笑するアルトは、ふと口元に手を当て考え込むような顔をしてからやや真面目にこちらを見据えた。
「イーギス。良ければ付き合ってくれない?」
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