ゲイこんび

ここは泣く子も黙るS級犯罪組織、暁のアジト


そして私も立派な組織の一員である


それなりに人を殺してきたし、実力だってある方だ


だけど私だってやっぱり年頃の女の子


恋の一つぐらいしたい時期

なのにこう犯罪者組織に属していては出会いも何もない


正直、飢えています。




そしてそれは私に限ったことではないらしく―


ダダダダ゛ッ


「なまえーー!!」


「な、何…?」


今私のもとに物凄い勢いでかけてきたのは暁のメンバーの一人、爆発魔のデイダラ。もとい、私の気になっている人。


「あのな、オイラ…………」

青い綺麗な瞳が真っ直ぐ私を見つめる。思わずそらしてしまいそうなほど近ずいて来るそれを、私の思いに気付かれないように見つめ返す。


「………恋しちゃったかも//、うん//」


「…え…?///」


少し照れながら言うデイダラに期待が膨らみ私もドキドキしながら相手は誰かとそっとたずねると


「……旦那///」


「……は?!」


思わず間抜けな声を出してしまった。


「どうしよう、オイラ///
ドキドキが止まんないぞ、うん」


あれ?私今聞き間違えちゃったのかな?……うん、きっとそうだ。じゃなきゃあり得ないもんデイダラがサソリに恋なんて…


「ごめん、よく聞こえなかった…今誰って…?」


淡い期待をもちながら恐る恐る聞いてみた。


「だから、旦那!!うん//」


「聞き間違いじゃなかったぁぁぁぁぁ!!!!!!!」

淡い期待も音をたてて崩れていった。そりゃもう、大音量で。

涙が滲んできた。
だって惚れた男にいきなりゲイ宣言されたんだもん。しかも35のオッサンに負けたなんて…乙女心は跡形もない。


そんな私の胸の内を知ってか知らずか私の希望をことごとく粉砕してきた彼は明るく話始めた。


「あのな、さっき旦那とリビングに居たんだけど…うん。そん時に怖い番組を一緒に見てたらなんかドキドキしてきて…///」


待て待て待て!!!
いや確かに肝試しとかでスリル感のドキドキと恋のドキドキを間違えるってよく言うけど!!!!
あまりにも間違いすぎだよ!!

ちょっと天然なとこもかわいいって思ってたけど流石にここまで来ると気持ち悪っ!


「いや、デイダラ…あのね、それは恋じゃなくて…」

若干引きながらも愛する人を変な道に行かせないために説明しようとすると、タイミングがいいのか悪いのか例の奴がやってきた。


「なまえとデイダラじゃねえか。廊下で何やってんだよ?」


「だ、旦那!!///」


サソリを見るなり頬を染めて見つめ始めるデイダラ。あぁその顔可愛いなチクショウ!!!


「あ?…」


「…………///」


「…なっなんだよ」


その反応は何ぃぃぃ!?照れてるの?そうなの?(違っ)やめて私の前でイチャつかないでこの身ジャシン様に捧げてもいいからぁぁぁ!あれ、飛段?もうわけわかんないっゲハハハハハ!(壊れた

「……………////」


「…………(えっ何こいつスゲーこっち見てるよ怖っ!おいなまえ助けろ…ってなんか笑ってるぅぅぅ!飛段?もう訳わかんねぇコイツ等怖っ!俺傀儡の筈なのに今ならチビれそうっっ)」


サソリが物凄く見つめてくるデイダラと飛段の様に笑い続けているなまえに挟まれながら一人怯えていると誰かが帰ってきた。


「今帰りました」


「今帰った、愚かなるメンバーよ。そしてなまえ、お帰りのハグを!」


買い物袋を持っている鬼鮫と大きく両腕を広げているイタチだった。


「おや、サソリさん、どうしたんですか?」


鬼鮫が早速サソリに気付き近ずいていった。


「…(あぁ、やっと助けが!!ありがとう。俺もう人殺さねぇ!!ババァ大切にしていい子にすr)って鮫ぇぇぇぇ!!!!!!」


バタンッ


精神的に限界に来ていたサソリに鬼鮫の鮫顔がキツかったのかサソリは勢いよく倒れた。


「鮫じゃないです!!」


鬼鮫も負けじと勢いよくシャウトしたがそれもむなしくサソリは気絶していた。










end

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