“食欲旺盛”な子
「おなかすいた…」
「あー、もうお昼ね
じゃあなんか用意するから大人しく座って待ってなさい
何が食べたい?」
「わかめっ!」
「ほんと、ワカメ好きねぇ…」
なんだかこの子は異様にワカメが好きだ。
小さい子どもとしてそれはどうなんだろう。
普通、ハンバーグとかオムライスとか言うものなのにこの子にとってはそれらは2番目でワカメがまず一番なのだ。
「じゃあワカメサラダと……
あとは?」
「ぞうすい」
「ほんと、変わってるわアンタ。」
子供の感覚が通用しないじゃない。
とりあえず、希望を聞いたアタシはお昼を作るべく台所に立った。
「ぞうすいじゃなぁー…い」
「仕方ないでしょ、卵とうどんがそろそろ賞味期限切れ起こしそうだったんだから。」
そういって目の前に出されたおじやうどんにリサは少々不服気味だ。
「ほら、ワカメサラダあるから機嫌直しなさい。」
「わかめー♪」
単純な子。
渡されたワカメサラダからもくもくと食べていくリサを見る。
アンタまさかそれでお腹一杯とか言ってうどん食べなかったりとかしないわよね?
「ぎゃりー」
「ん?」
「おいしいー」
「ふふ、どういたしまして」
まぁこんなに喜んで食べてくれてるし
まぁいいかな。
(わかめおかわりっ!)
(先にうどんを食べてからにしなさいっ)
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