兄さんが家に帰ってきた。白い骨。
持ち物と目撃情報から身元が割れたらしい。惜しい。
兄さんを連れて来いとは言った。猫としてはよくやった方かもしれない。
にゃあ。
家の外で黒猫が鳴く声がした。飯の催促だろう。
そうだね、お前はよくやったよ。今日の飯は僕の焼き魚をくれてやる。僕はおなかが空いていないから。
黒い箱に向き合う。初めまして僕の兄さん。そしてさようなら。
記憶にも残ってないのに、どうしてこんなに胸が苦しいんだろうね。
「#幼馴染」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -