「様子は?」
「食事は一切とっていません。牢の中に入った看守に殴りかかるなど、手に負えないようです」
はた、と歩みを止め、雀部を振り返り、聞き間違いだろうと思いつつ聞き返した。
「殴りかかる?」
「はい」
「…殺気石の首輪は?」
「つけています」
「なぜ効かぬ?」
「…すでに抗体ができたということでしょうか…信じられませんが」
雀部は最後の言葉を強調した。
再び歩き出しながらも、自分も同じ意見だった。
枷が効かないほどの霊力…?
「信じられんのう…」
- 1/4 -
[ *prev |
BACK
|
next#
]
- ナノ -