「様子は?」
「食事は一切とっていません。牢の中に入った看守に殴りかかるなど、手に負えないようです」

はた、と歩みを止め、雀部を振り返り、聞き間違いだろうと思いつつ聞き返した。

「殴りかかる?」
「はい」
「…殺気石の首輪は?」
「つけています」
「なぜ効かぬ?」
「…すでに抗体ができたということでしょうか…信じられませんが」

雀部は最後の言葉を強調した。
再び歩き出しながらも、自分も同じ意見だった。

枷が効かないほどの霊力…?


「信じられんのう…」



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