俺は信じない | ナノ


▼飛行船


追加試験も無事終わり、
俺達は次の試験会場へと
飛行船に乗って向かって
いた。




『さてと、何するかな』

「ユエ

ぅわぁッ!

「そんなに驚かなくても
いいじゃないか☆」

『ヒソカか』

「流石のボクでも傷つく


『それにしちゃニコニコ
してやがるじゃねぇか』

「まぁねユエと話す
からね




コイツもよく解らん奴
だな。変態奇術師だって
いう事ぐらいだな。今、
コイツの事で解ってる
のは。




『!』




今のは…




『ヒソカ、悪ィ。あとで
聞きたいこともある。
今、ヤバいかもだから、
じゃ!』

「うん、またね




ネテロの奴、本気出し
やがったな!相手は
どうせあの2人なんだ
ろうが。




『…ビンゴ』




ったく、クソジジィ…。
って、キルアがよくキレ
なかったな。まぁ、
危ねぇけど。




『キルア!』

「ッ!」

『お前…』




遅かったか。もう、2人
殺った後じゃねぇかよ。




「ユエ姉…」

『何も言うな』

「うん…」




殺し屋って家業はこんな
小さい奴にも躊躇無く
殺らせるのかよ。根から
腐りすぎだろ。だから、
俺も家が嫌いなんだ
よな。



「ユエ姉…?」

『ん?何だ?』

「ユエ姉は躊躇った?
人殺すのに」

『…躊躇うだろ、バカ
じゃない限り』

「だよな!」




ニカッと笑うキルアが
当時の俺と一瞬重なって
見えた。どうせなら、
キルアとは友達として
会いたかった。同業者と
してじゃなく。













飛行船

(運命は残酷だ…)