本音を言えば夜と孤独が嫌いで、電気も点けない部屋の中徐々に夜へと落ちていく感覚は恐ろしいものでした。ベッドの上身体を投げ出して、私はいつも自分に問うのです。これで本当にいいのか、幸せなのか。
幾ら考えても堂々巡りで、きっとこの孤独はどれ程愛情を注がれても埋まる事はないのだというのを最近ようやっと理解しました。孤独は癒えませんし、ついた傷が消えることもないでしょう。それでも、貴方の声が、言葉がどれ程私を救ったか。
こんな星もないさみしい夜に、傍に居れなくとも、たった一通のメールの受信画面の光が私を夜の底から掬い上げたのです。
たったそれだけです。でもそれが何にも変えられない幸福なのです。


星になれなくとも電灯は点せるのです、暗い夜道の先の先、迎え入れてくれる貴方に私はなんと言えばいいのかわからないまま、ただみっともなく涙を流しています。

「お帰りなさい、月子」

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