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教室の近くまで来ると案の定まだ担当教師が来ていないのか、俺たちのクラスからはガヤガヤと騒がしい音が聞こえてくる。
どうせもう少ししたら教師も来るだろうと、俺は口に入れたばかりの飴を噛み砕いた。
「紫原くん…私があげたお土産なのに味見させてくれてありがとう!他の味も食べたら感想聞かせてね」
「………」
俺はあだ名ちんのその言葉に思わず黙ってしまった。
今のこの時間だけであだ名ちんと仲良くなれた気がして、何より俺自身があだ名ちんと一緒にいられてすごく楽しかった。
きっとこのまま教室に戻れば、今まで通りたまに話すだけのクラスメートに戻ってしまう……
そんな気がして寂しくなった。
「ねえ…じゃあさ〜…明日も昼休みに試食会しようよ」
「えっ?」
俺は自然と心に思ったことを口にした。
あだ名ちんもまさか俺にそんなことを言われるとは思っていなかったのか驚いた顔をしている。
たとえ食べる量が半分になってしまったとしても──
「二人で食べた方が絶対楽しいよ〜!」
「……うんっ、そうだね!
試食会しよう!……私もしたい!」
そうと決まれば明日は購買でいつもの余分の量パンを買わなければ…
忘れないように室ちんにも言っとこ。
俺はまた明日あのベンチであの時間にあだ名ちんと試食会をすることを約束し、教室のドアを開けた。
まいう棒の数はあと15本──
end…?
あとがき(今回かなり長くてすみません!ほとんど言い訳です)
拍手で頂いたリクは紫原とお菓子を食べるほのぼの夢とのことでしたが、書きながらほのぼのって……どんなだ?( ; ゜Д゜)分からん!状態になってしまいました。
会話文多めで一応ほのぼの意識してみたのですが果たしてこれで合っているのでしょうか…?
あと結局お菓子食べるシーンはほぼなくてすみません(^∀^;)
実は次の日の話も書いていてそっちの方がそれらしいシーンがあったのですが、蛇足かなと思って削ってしまいました。"end…?"になっているのはその為です。機会があればまいう棒がなくなるまでのこの二人の行く末を書けたらいいなと思ってます。
まいう棒も変な味出しまくってごめんなさい!
しかし、紫原視点は難し過ぎる(--;)赤司とはまた違った何を考えてるか分からない…と言うよりは何も考えてない?タイプ(むっくんごめん!)だからこそヒロイン視点で書いた方が紫原らしく書けていた気がします…もう手遅れ。
今回拍手で相手/どんな夢/シチュまで書いて下さっていたのでリクエスト表記させて頂きましたが、私が勝手にネタを頂いて書いただけなので、リクエスト下さった方報告などは大丈夫です!(頂けたら嬉しいですが…)
ここからは作品とは関係ない話ですが…
初の裏なしで書いてみて思ったのは所謂表夢は裏夢書くより大変な気がしました(>_<;)
裏は裏で前後をどうするか考えるの大変なんですが、中の行為自体の流れは大まかに言えば、どれもほぼ変わらないので自分でわざわざ一から考える必要がないんですよ。しかもそこが話のメインになりますし。
対して表は起承転結すべてを一から自分で考える必要があって、どれだけ楽しめる?萌えられる?作品を作れるかは作者の腕にかかってる訳ですよね…
なので表だけで人気があるサイト様は本当に尊敬します!
私も表裏ともにもっと素敵な作品が書けるようになりたいものです…
裏メインのサイトではありますが、少しずつ表も充実させていきたいと思っていますので、すべてにお応えできるか分かりませんが是非リクエストお待ちしてます(^^)/
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