(※痛い表現があります。苦手な方はご注意下さい)
(※会話文)


「財前って妄想力高そうだよね」

「何すかいきなり」

「忍足は低そう。いとこくんは最強っぽいけど」

「何言うてんねん!俺の方が上っちゅー話や!」

「謙也、そこ張り合うとこちゃうで」

「白石は妄想を現実にする力を持っているとか信じてそう」

「どこの中二やねん」

「うわ…部長きもいっすわ…」

「…何で俺がそんなこと言われなあかんの?」

「でさあ、想像するだけで痛いのってあるじゃん?」

「ああ、タンスの角に足の小指ぶつけたとかやな?」

「爪剥がして断面が肉に刺さったとか、そういうのっすよね」

「それそれ。私ね、何想像したら一番痛いのかちょっと考えてみたんだ」

「何で考えたんやそないなこと」

「眠気をどうにかしようと思ったんだ私優等生だから」

「寝ればよかったやないですか。いつも通り」

「…まあとにかく想像してみて感想教えてほしいんだけど」

「……まあ、ええけど」

「えーっとね、ほら、紙で手とか切ると痛いじゃん?」

「は?…ああ、せやな」

「そんな感じで、眼球切ってみてほしいんだけど」

「……」

「……」

「………」

「ん?想像できない?こう…ペラペラの紙を目の高さまで持ってきて、眼球に接したら勢いよく真横に…」

「うああああ!あかん!目が、目があああ!」

「お前はム○カか」

「…うわ、何か目痛い気するんすけど…」

「何ちゅーこと考えるんや自分…」

「忍足涙目…!凄いな君!」

「ちょお、俺の目切れてへん?なあ白石、」

「…目見えとるやろ?自分俺の顔見えへんのか?」

「見えるで!でも何か痛いんや…!」

「…謙也さん、それ気のせいっすわ」

「おお…!妄想力最強は忍足だったか!」

「せや!浪速のスピードスターの方が上やっちゅー話や!」

「…ちゅーか、なまえひとつええ?」

「ん?どうかした?」

「これ、妄想力っちゅーか想像力ちゃう?」

「……」

「…ち、違うよ痛めつけられる妄想をしたわけだから、」

「…マゾヒストやったんすか、先輩」

「……バルス!」

「目が、目があああああ!」

「うっさいわ謙也!」

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