なるくんとルンルン鼻歌を歌いながら道を歩く。恥ずかしいので歌わないで下さいと言ったなるくんの手をひいてゆーくんのお家の呼び鈴を鳴らした。メイドさんに連れられゆーくんのお部屋へ連れて行ってもらう。そのメイドさんはとても可愛らしかったので、きちんと一緒に写真も撮って貰った。隣に立ったらいい匂いがした。
「遅かったな」
「…うわ、何でなまえが来るんだよ」
「何でデコ先輩までいるんスか」
「わー、皆いるね、あーくんまで!」
「きどーくんに連れて来られたんだよ」
「俺一人で教えるには多すぎるからな」
「なまえ、お前も手伝え。こいつら物分かりが悪すぎる」
「はいはーい!じゃあなるくんやろっかー」
教科書とにらめっこする皆は新鮮で、ついついシャッターを切ってあーくんに怒られた。さっきの可愛いメイドさんに貰った紅茶を飲みながら、さっきゅんの手元を覗き込む。…あ、それさっきやったやつ。
「わ、分かってる!…何でお前が勉強出来るんだよ」
「んー、そうでもないよ?」
「学年トップがご謙遜だな」
「だって教科書に書いてある通りに解くだけだし」
「それが出来れば苦労しねえよ…!」
「元が空っぽな分よく入るんだろ」
「えへへー、あーくんにほめられたー!」
「褒めてねえよ」
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