試合中、フィールドには何故か二十三人居た。
「やったああああーくんの腹チラゲットー!」
「なまえてめえ邪魔だ、どけ!」
何故ってまあ帝国のマネージャーの…、…そういえば俺の名前は知られていたみたいだけど、俺あのマネージャーの名前知らないな。初対面…の筈だし。とにかくそのマネージャーが走ったり止まったりしながら写真を撮っている。…足速いな、あいつ。選手追い越してスタンバイしてるもんな。息乱れてないし。何者だよ本当に。
「なまえ、レッドカードだ。退場」
「えええ、…レッドカードじゃあ逆らえない…」
…鬼道が何やら赤いカードを掲げて…、……随分素直に従うんだな。仕事をしていろと分厚いファイルを渡されて、凄い速度で読んだりメモしたりしている。…あ、カメラ持った。目が合った。嫌な予感。
「かぜまるくん視線こっちー!」
「なまえお前は静かにしてろ…!」
「小鳥遊!なまえを黙らせ…」
「無理よ」
結局源田が弁当をどうのこうのと言ったあたりで急に静かになった。日の丸とか何とか聞こえたけれど気にしないでおこう。…というか、今更だが、一体お前誰だ。
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