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「あー…ねえ、ゲームしようよ。ゲーム。私さ、流石に刃物向けられて放置しておけるほど優しくないんだよね」

「…ゲーム?怒ってるわりに楽しそうな単語を言うね、どういうこと?」

「んー…だからさ、例の転校生にまともに取り合うのも馬鹿馬鹿しいし、ちょっと夢見せてあげてからどん底まで突き落とせたら、楽しいと思わない?」

「…?」

「ゲームクリア条件は転校生から告白されること。ルールは簡単、このことを公言しないことと、私と敵対すること。どう?」

「…ふうん、成程ね。男好き…っていうかサッカー部好き?の彼女に期待させるだけさせて、酷く振られるように仕向けて高笑いしようってことだね、相変わらず趣味悪いなあ」

「……ヒロト、お前よく今の説明だけでそこまで分かるな…」

「…うん、私もそう思った。説明する手間が省けるのは嬉しいけど…」

「俺は君のことなら何でも分かるよ!」

「…ごめん、気持ち悪いわ」

「で、ゲームというからには景品があるのか?」

「景品?あー…別に何でもいいなあ…、…一日私を好きに使える権利、なんて…」

「…!?ほ、本当か!?」

「……え、何そのテンションのあがり方。ここはそんなもんいらねえよっていうところ…」

「………女に二言はないよな?」

「え、まじでそんなんでいいの?じゃあそれで。…じゃあ、ゲームスタートで。頑張ってねー」


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