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[今井健太side]


状況がよく分からない。

頭はたらけって。

つまりは彼女が今、
地面に倒れ込んだ訳だが・・・・・・・・?

「はっは?あはっっはは。もうわかんねぇ。
 なにこれ?」


あたりは血みどろで、
俺の手に握らされた包丁は彼女の血液で
てらてらと濡れている。
コンクリートには赤黒くなった血液が大量だ。
少しとびちっているそれは彼女の肉塊か?
考えるだけで怖くて怖くて、
漏れそうになる。

彼女は倒れ込んだまま少しも動かない。

死んじゃったの?

「はぁ・・・・・・・・嫌。やだよなぁ。
 うううううううううううくそなんで。」

涙が止まらない。




っていうかさっきなんて言おうとしたんだよ。

大事な事言い忘れて倒れてんじゃ・・・ねぇよ。

「ううぅぅぅああああああああああ!!!!」
「あははははっははは。はーーーーー最高ーーーーーーーーー」


え?


ナニが。

最高って?


中村?



視界が暗くなっていく。
もうなにもかもが崩れていく。
彼女を自分の手で殺した。
殺した。
大好きだった彼女・・・・・・・・。
をころし、た。

自分が地面に崩れていく。

立ち上がる気力もない。

でも、ナニが最高なんだよ。
中村。
そういえば、
なんで止めてくれなかったの?

よく、わかんねえよ。ナニもかも。



  





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