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今くん。
私今くんだけを思ってる。
今くんに彼女がいたって私は
今くんの事が大好きだよ。
でも今くんには別の大好きがもうあるんだよね。
それがこんなにも泣きたいぐらい辛いよ。
心がすごい音をたててばりんばりんに壊れてく。
そんな感じがする。

今くんが目の前にいるから呼んでみる。
彼が振り返って私のところにきてくれることを希望する。
彼は振り返って走ってやってくる。

嬉しいな。


「・・・・・今くん。やっほう
 びっくりした?」

彼は下を向いたままなにも言わない。

やっぱり迷惑だった?
うざいよね。気持ち悪いよね。
ストーカーっぽいよね。

「私ね、今くんが最近ぜんぜんお話ししてくれなかったから
 すごく寂しかったんだ。だからきちゃった・・・。」

彼はやっと私を視界に入れる。
そして「そっか。」っという。

「彼女いたんだね。 
 私と今くんが使ってたチャットルームも、
 今では彼女のものみたいだねー」

とちょっと笑ってみせる。

彼はなんとも言えない表情を見せる。

少し変な顔だ。

でもそんなのも大好き。
かわいいよ。今くん。

「それで・・・ね。
 お願いを聞いてほしくてここに来たの」

「おね・・・・がい?なんだよそれ。」

私は鞄の中からそれを取り出す。

「これを私の方向に向けてほしいの。」

「は!?これほうちょ・・・・」

「いいから持って?ね?」

私は無理矢理彼にそれを持たせてすばやく鞄の中から
ガムテープを取り出し彼の腕に固定する。

念のため縄も取り出してより強く固定する。

これで彼の腕は動かないはずだ。

それはまっすぐ私の方向を向いて鋭く光っている。

私は助走を少しつけてそれに向かっていく。

「やめろやめろおい。」

「やめてくれよ!!!!」

「これ解けよっ!・・・・っ。なんでだよ。
 いみわかんねぇよ・・・。」

「縄…はずせよ…うぅ…はずして…」

 

彼は必死になにかを言っている。

それでも私は、止まらずに。






ッズプリ。





生温い、音がする。

私の腹から流れるのは赤い血液。

でも一回刺さったくらいじゃ死ねないよね。

私は彼のもっているそれにむかって
何度も何度も何度も何度も何度も何度も
何度も何度も何度なんども・・・あっはは。
体を動かして突き刺した。
肉が飛び出ているのが分かる。
血液。骨。脂肪。
どろどろと出てくる。
私のものがたくさん出てくる。
私の、私の・・・
未練がたくさんあふれかえってる。
汚い。

「・・・グァあぅ・・・ふぅ・・・ひたい・・・いたいぃ・・・
 んぐあああああああああ・・・ははっはっはあああ」

「やめろよっ!!なんでこんななんでなんで
 ごめんってば。なんでだよ。おい・・・
 血・・・ちがぁ・・・ひぁぁ・・・!?」

痛くて声がどうしてもこぼれる。
痛い。痛い。
本当はもっとかっこよく死んで見せたかったんだけど
やっぱり駄目だね。

「・・・・・んんいあああぁぁ、はぁはぁ・・・今くんっ今・・あ・・・
 はっはーーーはー・・・・」


ぼたぼたぼたぼた垂れている。
私の汚いものが今くんの手にたくさんかかっている。
それが嫌で泣いてるの?
今くん・・・ごめんね。

汚くて。



  





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