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ー月曜日ー





学校が終わると私は、お姉ちゃんの家に行く前に花屋へ立ち寄った。

何にしようか迷ったけど、花はバラを買った。


花言葉は「愛」
単純だけれど、分かりやすい花言葉。



「良い香り〜。お姉ちゃん…喜んでくれるといいなぁ」



私はバラのいい香りとともにお姉ちゃんの家に向かった。








書いてあった住所のところにつくと、大きな家があった。

けれど…表札はなかった。

なんで?って思ったけれどそこはあまり触れないでおこう。


ピンポーン

真新しいインターフォンを人差し指で軽く押すと、軽い音が響いた。


するとすぐに返事が返ってきた。


「はぁい」



「あ。お姉ちゃん?あかねだけど」



「あかね?玄関開いてるから入って入って」



「うん。じゃぁ…おじゃまします」



少し重い玄関の扉を開けるとすぐに目に入ったのはお姉ちゃんだった。


にこにこしていて、幸せそうだった。

お姉ちゃんに会うのは久しぶりだったから嬉しかった。


話したいこともいっぱいあるけど、まずは、
のろけ話を聞いてあげなきゃね。



「お姉ちゃん久しぶり」


「うん。元気してた?」


「元気だよ。お母さんはあいかわらず。
そうだ。お母さんには結婚の事黙ってあるけど大丈夫?
あと、これお祝いのお花、」



「ありがとう。お母さんには知らせなくても…
うーん。どっちでもいいや」


「あ…そう?」



お母さんには知らせなくてもいいのかな?

結婚だよ?大事なことなのに…


私には良く分からなかった。
何か特別な理由があるとしか考えられない。




リビングに案内され、ぴかぴかの空間が目に入る。

まだあまり物はないようだ。

新品のイスに座るように言われ座る。

あたりを見回すと写真たてが2、3個置いてあった。



「あ。この人が旦那さん?かっこいいね〜」


「…でしょ?素敵な人なの!」


「なんか、今風のイケメンって感じ。」


「ふふ。それにやさしいしね」


「でも写真旦那さんしか映ってないけどお姉ちゃんとの2ショットはない感じなの?」


「………。達也さん、忙しいの。写真とか取ってる暇ないのよね、」



お姉ちゃんも結構大変なんだな。

この様子だと新婚旅行も行ってないんだろうな。


写真の話はもうやめよう。


これ以上話すとお姉ちゃんがきっと辛くなってしまう。




  





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