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[今井健太side]


俺は今、ある女の子と距離を置いている。
彼女の名前は×××××。
彼女の性格は俺の知っている女子とは少し違う。
話し方も男っぽい。
それが嫌いな訳じゃない。
むしろボーイッシュなのは好きだ。
違うかな。
ボーイッシュっぽい彼女が好きだ。

好きなのになぜ距離を置くのか。

そう聞かれれば答えは簡単だ。


彼女と俺はチャットで知り合った。
顔とかは知ってるし声も聞いたことがある。
けれど、
実際に会ったことはない。

だからそれが辛いのだ。

彼女が俺の事をどう思っているかは
わからないが、

俺はもう大学生だ。

彼女がほしい。

もちろんいつも会える距離で
そばにいる

っというのが最低条件。

彼女の事は好きだけれど。
これじゃあ駄目だ・・・。


俺は思春期だし、
そろそろ我慢の限界っという感じだ。


彼女がほしい。



最近大学で仲のいい女子がいる。
彼女の名前は中村あや
彼女は俺と同じ趣味で、
性格もサバサバしてて、ちょっと男っぽい。

彼女と重ねてしまうのは駄目だとわかっているが
どうしても重ねてしまう。
きっと彼女も中村みたいな感じなんだろうなって。

そっから時間がたって中村とはすごく仲良くなった。
以前よりもずっと仲良くだ。

彼女と話してると楽しいし、
俺の話を聞いて笑ってくれるのがすごく嬉しかった。

チャットで話すより実際に話す方が楽しいし、
だんだんと俺は彼女とは話さなくなっていった。

彼女との距離は遠い。
それが辛いから。
話さない。突き放す。

大学は楽しいし、
彼女がいなくても俺はきっと大丈夫。

そう思うようになってくる。


数週間話さないと、
もうだんだんと慣れてくる。

彼女とずっと一緒じゃなくても大丈夫じゃん。

だんだんと距離を遠ざけていく。

ネットの人を好きになんてなっちゃ駄目だ。
会えないのがこんなにも辛い。

彼女のことは忘れよう。


大学生活を

平凡に送っていこう。


「今井、私さ。
 今井のこと好きだよ。
 つき合ってくれないかな。」

今日から俺の彼女は
中村だ。

彼女を好きになろう。
友達としてではなく異性として。
思春期を通り過ぎるまで。
大好きでいよう。
彼女のことを忘れるくらい大好きでいよう。

付き合い始めてから4週間後。

俺は中村と一つになった。

これで、離れられない絆ができた。

これでいいんだ。



  





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