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私は制服に着替える。
もちろん何も持たず。
学校へ向かう。
今は丁度6時間目ぐらいだと思うから
屋上に行っても誰にも見られないよね…?
あいりちゃんも真面目に授業受けてるかな。
もしかしたら友達と手紙回して遊んでたりして…。
駄目だよー。ちゃんと勉強しなきゃ…。


学校について靴を履いたまま屋上へと続く会談を上る。
コツコツという音が響く。

階段を上り終えるとドアが見える。
あれを開ければもう開放された空がある。
…あるはず。

ドアノブに手をかけて回すと
ガチャガチャと音がするだけだった。
どうやら開いていないらしい。


「……どうしよう…。」


一度降りよう。
何かドアを壊せそうなものを持ってこよう。


5階から4階に降りて、あたりを見回す。
教室がずらっと見える。
ここは1年生の教室だ。


あ………。


これで壊せるかな。


私が手に取ったのは消火器。


結構重くて屋上まで持っていくのに力が必要だった。

それを思いっきり上に上げて、
振り下ろす。


ガシャアアアアアン…


ガラスの割れる音がして割れた隙間から
体をねじ込む。
服が少し破けてしまった。
カラスが引っかかり血が出る。
でもこれからすることによる興奮からか、
そんなことは大して気にならなかった。


あとは、あいりちゃんが下校するときまで、
待つだけ………。





********






午後4時38分。


あいりちゃんが友達と下校する光景を
呆然と見ながら私は屋上から…。





  





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