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9月

暑さが少し落ち着いた頃。

私は自分の席につく。

机が少しひんやりしている。
机の冷たさを感じながら私は
あいりちゃんと初めて話したことを思い出す。
懐かしさと愛しさでいっぱいになる。
あいりちゃんが私に光を…
くれたんだと思う。
不安だらけだった毎日から救ってくれた。
私を優しさでいっぱいにしてくれた。

だから…それを今日伝える。


あいりちゃんが好きだって事を。


教室の後ろのドアが開く。

見るとあいりちゃんがいる。


”放課後、教室で話したいことがある”

約束どおり来てくれたみたい。

夕暮れの色。

とてもロマンチックな空間の中であいりちゃんと二人きりだった。


「…あんな?どうしたの?話って。」

あいりちゃんが首をかしげる。
そのしぐさが可愛くて可愛くて…。

私はあいりちゃんをつよく抱きしめてしまった。


「…っ。…あんな!?どうしたの…」

「私…私ね…」

「…う…うん?」













「あいりちゃんが好きなの………。
 友達としてじゃなくて…。
 女の子として…。好き……。」



「……………。」




私の告白からの沈黙。

あいりちゃんは一言も話さない。


「………あ…いりちゃん?」





「…何。それ…。
 あんなってレズだったの?」


「え?」




空気が凍る。



知ってるこの感じ。



孤独。



一人ぼっちだったときの
寂しい空気だ……。




そして確かに感じる…。




拒絶。




「私。そうゆうの…。
 ちょっと同様が隠せないんだけど…」



もうあいりちゃんは私を友達としても
見てくれないだろうか?



「てゆうか。
 友達のことそんな風に見てたの?
 あんな……?」



一度離れた心は
 二度と戻らないんだね。


「もう、友達やめよう?」



私とあいりちゃんの関係は

 これをきっかけに完全に崩壊した。



  





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