Main 2年6組14番 如月あんな 始業式そうそう腹痛をおこし 新しいクラスとの顔合わせに参加することも なく、保健室で休養を取り、 完全に出落ちし、 また独りぼっちの生活を送ることになる ということは本人自身が一番分かっていることであり、辛いことである。 **** 私の前の席の女の子はなんだかオーラがみんなとは違った。 誰とでも話せて、しっかりしていて、 クラスのリーダ的存在だ。 っていうかリーダだ。 学級委員長である。 しかもそんな重大な役割の他にも生徒会の書記も務めていて、 勉強もスポーツも出来て……。 まさに天才秀才。である。 私とはかけ離れている。 遠い存在である。 こんなに席は近いのにね。 すこし笑えてくる。 少し涙も含めて笑いたくなる。 そんな彼女の名前は 如月あいり 私と…同じ苗字である。 もしかしたらいや、確実にもう私の名前が 忘れられてそうなので一応もう一回言っておこう。 私の名前は如月あんなである。 そして彼女はさっき説明したように 如月あいり………さん。である。 そんな輝いている彼女はすごくかっこよかった。 キラキラしていて魅力を具現化したような存在である。 すばらしい。 そんな彼女が私に話しかけてくるなんて思ってもいなかった。 フェイントである。 イエローカード発動なのである。 コミニュケーション能力がマイナス10億… はいいすぎかもしれないが皆無な私は どう返事をしていいか分からず とりあえず顔を赤くしてうなずくしかなかった。 「如月。同じ名字だね!」 ただそれだけの言葉。 それだけだったんだけど……。 私に話しかけてくれた。 その事実が嬉しいのだ。 …やばい。嬉しすぎで泣きそうだ。 私に話しかけてくれてありがとう…。 すごく嬉しかったよ。 うまく話せなかったけど…。 これから仲良くなれるな。 …なれたら、いいんだけどね。 ← → Back |