Main 病院を退院して、 いつもどおり彼と登校し 普通の学校生活を平凡に過ごし始める。 そんなある日。 私はとある男の子を見て一目ぼれした。 恋をした。 偶然にもその人は私と同じクラスだった。 記憶の欠陥があるため彼が自分と同じクラスだったことを 忘れていたようだ。 かっこいい。 一瞬で好きになった。 運命の人だと思った。 私は3週間後彼に告白した。 見事に振られた。 そしたら幼なじみが優しく慰めてくれた。 帰り道私が泣いていたら、 ”また同じことを繰り返すんだな…”と わけのわからないことを呟いて、 私の背中を強くドンっと押す。 この歩道橋には見覚えがある。 たしか……… 思い出す前に私は強く頭をうち 何もかもが真っ白になった。 ******* また彼女はあいつのことを好きになった。 そして振られた。 当たり前だ。 あいつからしてみれば2回も同じ女に告白されてるんだぞ? 振られるに決まってる。 でも彼女は覚えてないから。 何もかも都合のいいように忘れてるから。 オレがそうしたから、 初恋と勘違いして舞い上がってた。 振られてこの世の終わりみたいに泣いてた。 しょうがないから前みたいに 歩道橋から斜め45度を意識して突き落とす。 また忘れて、一からはじめよう? 今度はオレのこと好きになってくれるように。 一からさ。 ******** 目が覚めると白い部屋。 38秒かかってここは病院だと察する。 恋をした。 運命を感じて彼しかいないと思った 素敵な初恋だと思ったのに振られた。 以前にも見たことのある光景に遭遇。 でも思い出せずに私は落ちた。 頭を強くうってもう何もかもわからない。 ********* 恋をした。 一瞬で好きになった。 彼のことを思うと胸が熱くなる。 振られた。 絶望しか感じない。 死んでしまいたいと思ったとき、 背中を押された。 ********* 恋をした。 素敵な初恋。 実るといいな! なんの自信もなかったけど、 告白したら振られた。 告白なんてしなければよかった。 悲しんでたら幼なじみが慰めてくれた。 優しく微笑んで背中を押した。 なんでかよくわかんなかったけど、 私は強く頭を打った。 痛かった。けれど、 少し嬉しかったかもしれない。 ← → Back |